網の中の魚とハッキリ目が合う

「トゥカジャー」「クースキャ」「ユリャー」

追い込み漁の魚は、「ローカルフードの極み」といえます。
ほかの漁法ではとれず、追い込み漁がないと食べられない魚は、かなりの種数にのぼります。

レジャーダイバーは目もくれないような地味な小魚が、地元では「サイコー」と絶賛されていたりして。
たとえばニザダイ科の魚。追い込み漁では、10種類以上も網に入ります。地元の人は、これをざっくり大中小のグループに分け、方言で大を「トゥカジャー」、中を「クースキャ」、小は「ユリャー」と呼んでいます。

ニザダイ科の魚の多くは藻食性で、そのせいか匂いが個性的。「トゥカジャー」の名の由来は「十日間匂う」だというから強烈です。しかしその匂いこそが味わいであり、好きな人にはたまらない。
とくに人気なのは「ユリャー」で、おもにナガニザのこと。ウロコごとマース煮にします。匂いが穏やかで味わい深く、手のひらサイズの小さいものまでよく売れます。

ユリャー
ユリャー
トゥカジャーの魚たち。ニセカンランハギ、オスジクロハギ(尾の付け根に白いスジがある)、モンツキハギ(下の黒い魚)など
トゥカジャーの魚たち。ニセカンランハギ、
オスジクロハギ(尾の付け根に白いスジがある)、モンツキハギ(下の黒い魚)など